泡沫で儚い記憶

あなたの幸せが ずっと、ずっと、つづきますように。 小さな砂粒があつまって、 大きな岩になるほどに。 その大きな岩の表面に コケが生えるほどまでに。

2016-03-10から1日間の記事一覧

【小説】 マタアイマショウ

彼女と始まったのも、こんな雨の日だった。古びた喫茶店の天井に取り付けられているファンが、カラカラと回っている。僕らの他に客はなく、ビル・エヴァンスの静かなピアノが流れている。二人の間に置かれたコーヒーは手を付けられないまま、常温に戻ってし…