泡沫で儚い記憶

あなたの幸せが ずっと、ずっと、つづきますように。 小さな砂粒があつまって、 大きな岩になるほどに。 その大きな岩の表面に コケが生えるほどまでに。

2015年の初夢は蜜の味

「妻が出て行っちゃったんだけど、どこに行ったかしらない?」

と、友達が仕事場兼自宅のマンションに訪ねてきた。

「紀子ちゃんが?さぁ、ぜんぜん知らない・・・なにかあった?」

「僕にもわからないんだよ。ゴーシュが一番紀子と仲良かったから、たぶん連絡あるとすればおまえのところじゃないかと思って。」

上がる心拍数と表情を読まれないように、台所へ向かう。

「とりあえず、お茶でも飲みなよ」

「しばらく、ここにいさせてもらっていいかな?」

それから数日、友達は僕の家を起点にして、妻の行方を捜してた。

しばらくして、社長が

「狭い仕事場にいられてもこっちも困る。そんなに心配なら、彼女の実家にいってみろ」といい、友達を追い出した。

 

友達の妻、紀子とは前の会社が同じで、チームとしてペアになってからのつきあいだった。友達に噓をついたが、本当は全部知っていた。

電話では履歴でばれるかもしれなかったので、彼女がプロデュースしているイベントへ直接いった。ちょうどその日は柏の書店で作家の握手会が行われているはずだった。作家の横に立っている彼女を見つけた。スカイブルーのシャツに黒いパンツが長い髪によく似合ってた。目が合ったので、手招きをし階段の影で落ち合った。

「旦那が、僕のところへ来たよ」

「ゴメンね、迷惑かけて」

「大丈夫だよ。来ることはわかってたし」

話しながら、手を握る。しばらく見つめ合って、彼女の大きな目が僕の心を観ている。腰に手を回し、いつものようにキスをする。

「まだ、仕事があるからもどるね」彼女が僕の胸に顔を埋めながら言う。

「うん。全部片付いて、しがらみもなくなったら、結婚しよう」

「・・・・・・うれしい」

彼女は何事もなかったかのように仕事へ戻っていった。

 

 

 

ところで目が覚めました。

やべーーーー リアルすぎてキスの感覚や香りまで思い出しました。

というか、旦那ってだれだよ、あくまでもフィクションです。(w