泡沫で儚い記憶

あなたの幸せが ずっと、ずっと、つづきますように。 小さな砂粒があつまって、 大きな岩になるほどに。 その大きな岩の表面に コケが生えるほどまでに。

【映画】 ビッグ・アイズ / ティム・バートン監督

 

「シザーハーンズ」「チャーリーとチョコレート工場」「ビックフィッシュ」などを撮ったティム・バートン監督作品。今回はジョニーデップが出ていません。

 

【あらすじ】

 1960年代に「ビックアイズ」という少女の目が異様に大きい絵が一大旋風を巻き起こした。夫のウォールター・キーンが描いているという触れ込みだったが、実際描いていたのは妻のマーガレットだった。夫は言葉巧みに妻を個室に囲い16時間も絵を描かせていた。大流行のビッグアイズを描いていることを娘にも隠し、ひたすら夫の言いなりに絵を描く妻。豪邸に住んでいても、マーガレットの心は晴れない。ある事をきっかけに、夫の束縛から逃げるマーガレットだった。

 

アーティストの名声が他人のものになったら、何のために絵を描いているのか。妻のマーガレットは娘の生活のため夫の束縛から逃げることが出来なかった。女性がシングルマザーで働くことなんて想像出来なかった時代。人気作家のふりをする夫を画廊の片隅で見るマーガレット。もう、このシーンだけでも辛いし、ティムバートンの色彩感覚がすばらしい。

 

夫のウォルターが口八丁で有名人を巻き込んでいくけど、この夫の手腕がなかったらビッグアイズの絵が売れなかったかもしれない。でも、マーガレットの気分は晴れない。

「どうして、少女の目が大きいのですか?」と聞かれマーガレットは「目は心の窓だから」と答える。マーガレットの絵は、どれも大きな目の少女が悲しそうにたたずんでいる。それは閉じ込められて外に出ることが出来ないマーガレットの姿とだぶる。

 

この映画を見て、椎名林檎の「ありあまる富」を思い出した。


椎名林檎 - ありあまる富

 

 

画像がキレイでスカッとする映画を見たければ是非。

 

 

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