【読書】 出口汪の「最強! 」の論理的に考える技術
頭のいい人になりたいと、結構な人が思っていたりします。頭がいいとは地頭力がある、とも言われます。
そうは思っても、なかなか頭がいい人にはなれません。まぁ頭がいい悪いは相対的な評価なので、回りが悪かったら良いと思われがちです。頭がいいと思われるよりも、自分の中で正解を導き出せるように、正しく考えられることのほうが大切だと思います。
正しく考え答えを導き出すのに必要なのが「倫理的な考え方」
社会人に一番必要な能力だと思いますが、学校では教えてくれません。じゃぁどうやって「倫理的な考え方」を鍛えれば良いのか。 この本には、その手助けがわかりやすく書いてあります。
第1章 論理はあらゆるものの「土台」
(論理力は万能!学校で覚えた知識は役に立っているか? ほか)
第2章 論理とは「規則に従った言葉の使い方」
(論理とは世界を整理する方法ヘレン・ケラーをカオスから脱出させた「water」 ほか)
第3章 世界一簡単な「論理の法則」
(人はそれぞれ異なる光景を見ている人は主観的にしかものを見ることができない ほか)
第4章 ワンランクアップの「メタロジック
」(「メタ意識」こそ最高の論理的方法主観と客観の峻別 ほか)
第5章 論理力を獲得するための「実践的方法」
(論理力を獲得するためには、「読む技術」から始める文学作品の効用 言葉で創造する ほか)
論理的思考の基本的な方法を会話形式でわかりやすく書かれています。
特に帰納法と演繹法については、どんな本よりもわかりやすいです。
その他に、論理的思考に必要なのは
- 「メタ意識」こそ最高の論理的方法
- 0思考で小説を読む
というところが、面白かったです。
「メタ意識」とは「他人意識」のことで、自分の主観だけで考え方をまとめるのではなく、一度価値を疑ってみて客観的に他者の気持ちになることです。
自分の言っていることが他人にちゃんと理解されているかどうか、それを論理的に考えてみる。
よく、「頭のいい人の言っていることがわからない」という言葉を聞きますが、本当に頭のいい人はわかりやすい説明をするものです。相手のレベルに合わせて、話す内容を変えるのは「メタ意識」がないとできません。
そんな「メタ意識」や論理的思考の鍛え方として、0思考で小説を読む というのを推奨しています。まっさらな状態でよけいな価値観を持ち込まず、本と向き合う。主人公と同じ気持ちになることで、他人の人生を体験することが出来、新しい価値観を得ることが出来ます。
この本は、他人の言っていることを理解するだけでなく、論理的な思考を得るためのツールをわかりやすく説明してあり、日頃からこのツールを意識することで論理的思考をアップすることができそうです。
相手の言っていることがわからない、考えがまとまらない、自分の考えを相手に理解してもらいたい という悩みあがある人にはぜひ読んでもらいたいです。