泡沫で儚い記憶

あなたの幸せが ずっと、ずっと、つづきますように。 小さな砂粒があつまって、 大きな岩になるほどに。 その大きな岩の表面に コケが生えるほどまでに。

【雑記】 レールに沿ったつまらない人生でした

 


ちょっと前に、大学を4ヶ月で辞め起業する人のブログが話題になっていました。

 

www.ishidanohanashi.com

 

だいぶ炎上しています。

 

anond.hatelabo.jp

 

 

その中で気になったのが

そして自分の意思もなく、レールに沿って生きることは間違いだということにようやく気づくことができました。

 

というフレーズです。

 

僕も高校は親に決められた進学校に行き、レベルについていけなくて赤点ばっかり取り親が呼び出されたりしました。毎日、深夜ラジオを聴き授業中は寝てばかりいて、学校から帰ると夕焼けにゃんにゃんを見て、勉強などしなくて本ばかり読んで人生の意味なんて見出せませんでした。

 

大学受験に失敗し、親の言われた会計の専門学校に行き、高校の時と同じように夜中まで友達と遊びまわり、授業中は寝ていました。就職活動もやる気がなく、10月ごろたまたま見つけた地元の企業に入る事ができました。会社なんて給料をもらえればどこでも良かったのです。

 

会社に入ってからは、毎週末は合コン・飲み会ばかりしていて給料は全部その月のうちに使ってしまい、ボーナスも丸井のローンに消えてました。その日が楽しければなんでもよく、先のことなんてぜんぜん考えていませんでした。

 

その後結婚をして、娘を二人授かりました。下の子は小さいとき病弱で、熱性痙攣で二回ほど入院をしました。ドラマのような修羅場も体験しました。夫婦喧嘩もたくさんしました。仕事で悩み転職を3回しました。45歳で実家を飛び出し家を買いました。

 

今までレールに乗って周りに流されつまらない人生を歩んできました。いや、レールだと行き先や目的も乗っているだけでたどり着きます。どちらかといえば、真夜中の海に漂っている船に乗って、行き先も目的も見えず、自分の進んでいる方向が正しいのかどうかもわからず、この先何が起こるのかもわからず、目の前の問題を解決し、それが正しかったのかどうか後悔し、それでも船はどんどん漂い進んできた感じです。


壇蜜さんが人気絶頂の時、ドキュメンタリー番組で「つまらん人生ですわ」といっていました。平々凡々な僕の人生も、傍から見ればつまらん人生です。快楽にまみれた楽しい人生ではありません。常に悩み考え、岸壁に爪を立てて登ってきました。そんな人生でつかんだ一つだけの真理は「家族の笑顔が僕の幸せ」ということです。自分の欲望のためにと自分本位で考えるのではなく、他人のために生きる事で自分が生かされる。そう考えればこれまでの自分の人生は幸せに満ち溢れています。


件の大学を中退して起業する人が、成功するか失敗するかわかりませんし、興味もありません。その人の人生なので他人がどうこう言うことではないと思います。言ったところで本人に届かないでしょう。彼が逃げてきた人生を改め、目の前の事に全力で取り組むのなら充実した人生になるでしょう。

 

でも、彼がレールに沿って歩んできたこれまでの人生は、彼の選択の結果ということです。学校に行きたくなければ、行かなければいい。吹奏楽部が嫌だったら辞めればいい。それが出来ない理由を自分ではなく外部のせいにしているのでは、いくら自分で選択したといっても、同じ様に他人のせいにして自分に対しての責任を顧みることはないでしょう。

 

ただ言いたいのは、彼の嫌った「レールに沿った人生」も一生懸命生きていけば、悪くはないよ、ということです。

 

 

 

あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

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生きるために大切なこと

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