泡沫で儚い記憶

あなたの幸せが ずっと、ずっと、つづきますように。 小さな砂粒があつまって、 大きな岩になるほどに。 その大きな岩の表面に コケが生えるほどまでに。

【映画】 オリエント急行殺人事件 ネタバレ無し

  

オリエント急行殺人事件を妻と見てきました。

 

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300ページある話を2時間に収めているので、だいぶ端折っていますがポイントは抑えてありました。僕は原作を読んでいたので、どこ表現するかを中心に観ていました。違和感があったのは、乗客ペアのアンドレニ伯爵の扱いがちょっとしかなかったのと、病弱な妻を暴力で守るとか、秘書のマックイーンが長身じゃなくデブになっていたこととか。でも原作にないアクションや列車の外に出ての話し合いとか、意外な演出があって面白かったです。

 

演出といえば、二つのゆでたまごの大きさにこだわったり、相手のネクタイが曲がっているのが許せなかったりする、探偵のエルキュール・ポワロが唯一自分のネクタイが曲がっているシーンがあります。ここは自分の信念が揺らいでいる表現としてよかったです。また、容疑者がポワロにアリバイを証言するシーンでは、室内のガラス越しに容疑者を撮り、そのゆらぎによって証言が本当なのか嘘なのかを演出しているところもよかったです。

 

冒頭のエレサレムのシーンは、この前のアメリカの発言によって見方が変わりがちになりますが、なくても良かった気がします。でもそうするとデブナムの発言を聞けなくなる可能性もありますね。そう、この映画ではセリフや意味は変えてなくても使う前後のシチュエーションを変え、コンパクトによくまとまっていると思います。

 

原作を読んでいない妻は、素直に「おもしろかった!」と言っていたので、これを機にアガサ・クリスティの小説を読んでくれるといいなぁ

 

 

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

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