【映画】 シェイプ・オブ・ウォーター ネタバレなし
今年のアカデミー賞最多13部門ノミネートで大注目のシェイプ・オブ・ウォーター を妻と見ました。
【あらすじ】
1969年アメリカ。政府の極秘研究所に勤めるイライザは、ひそかに運び込まれた不思議な生き物を見てしまう。アマゾンの奥地で神のように崇められていたという”彼”の、奇妙だがどこか魅惑的な姿に心を奪われたイライザは、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。子供のころのトラウマで声が出せないイライザだったが、”彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。音楽とダンスと手話、そして熱いまなざしで二人の心が通い始めた時、イライザは”彼”が間もなく国家の威信をかけた実験の犠牲になることを知る
この映画はいろいなオマージュと示唆に富んでいて、見終わった後にあれはこういう意味かもとかいろいろと話したくなります。異形との恋愛は、キングコングやシザーハーンズなどいろいろな名作がありますが、この作品もその1本に含まれれそうです。
冷戦時代のアメリカはまだ、黒人、同性愛に差別が日常的にあり現実社会から外れた者たちが、イライザに動かされて異形な”彼”を強いアメリカの象徴的な男性から助けようとします。
この映画のいいところは、
- 水の中から始まるオープニング
- 60年代の音楽
- 1つの行動に2つの意味を持たせること
ですね。示唆的なところを上げていくと
- 人魚姫は王子と会うために声を失ったがイライザは逆。もしかしたら傷はその伏線
- マイノリティな人々がマイノリティな彼に同情する
- 雨を望んでいたのに雨が悲しくなる。
- 青山ホーキングの本の中に出てくる「障碍者にも性欲がある」というのと思い出す。
- イライザがもっと若ければ美女と野獣になるけど共感は得られなかったかも。
ダメだったところは、この監督は話の細かいところは矛盾があっても、絵として成り立つならそっちを優先するようなところがあるような気がします。話よりもまず撮りたい絵ありき。そういう意味ではエヴァンゲリオンの庵野監督と似ているかもしれません。
あと、様々なオマージュがでていきますが最近の名作オマージュ出しておけば名作になる要は風潮はちょっと眉唾です。あと1回は見てみたいですがアカデミー賞の作品賞をとるまでにはいかない気がします。 【おすすめ 3.5/5満点 】